日本人のスギ花粉症患者104人の唾液を採取、免疫系細胞に添加して培養し、免疫抑制性サイトカインであるIL-10産生量とマイクロバイオームの組成率を検討した。その結果、IL-10産生量が高い患者、舌下免疫療法(SLIT)の治療効果が高い患者で、唾液中のプレボテラ属の組成率が高いことが判明し、報告した。プレボテラ属の中でも組成率が高く、上記の結果でIL-10産生量とも相関のあったP. melaninogenica種を免疫系細胞に添加したところ、濃度依存的なIL-10産生が確認できた。これらの結果から、この細菌の菌体成分がSLITにおいてアレルギー反応を制御している可能性が示唆された。
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