フルオロウラシル(FU)は葉酸媒介の一炭素代謝を阻害し、抗腫瘍活性を発揮する。葉酸の役割が発がん過程に関与する可能性があるため、診断前の葉酸摂取が導入化学療法(IC)に対する化学療法感受性の不均一性を引き起こす可能性があるという仮説を検討した。局所進行性HNSCCのコホート研究において、診断前の葉酸摂取量とがん生存率の関連性を調査し、FU含有ICと非含有ICの治療法で異なるかどうかを評価した。診断前葉酸摂取量とHNSCCの生存との関連性は、FU含有ICによって大きく異なった。葉酸の状態がHNSCCの一炭素代謝による不均一性を示唆している。
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