PPARγ、Cdk5 とその活性化サブユニットであるp35の眼内濃度は、PDR群において有意に増加していた。さらに、増殖膜におけるPPARγ、Cdk5、p35のmRNAの発現は、PDR群において対照群よりも有意に高く、PDR群の増殖膜での免疫染色では、これらの蛋白の発現の増加が見られた。 以上のことから、Cdk5の活性化はPPARγの発現を介した血管新生等のPDRの病因に関与している可能性がある。各因子の相関をさらに研究することにより、Cdk5を介したPPARγのリン酸化の阻害が、PDRの治療のための新しい治療標的になり得ると考える。
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