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2021 年度 実施状況報告書

エンドトキシンにより誘導されるIgE非依存性アレルギー性結膜炎症状の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K18346
研究機関高知大学

研究代表者

石田 わか  高知大学, 医学部, 特任助教 (40761705)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードアレルギー性結膜炎
研究実績の概要

本年度は、能動免疫法の検討に加えて受動免疫法によるアレルギー性結膜炎の誘導および即時反応における臨床症状の評価を行った。
細胞移入を行い養子移入のモデルを確立するため、BALB/c DO11.10-TCRトランスジェニックマウスの脾臓および顎下リンパ節から細胞を採取し、EasySep Mouse CD4+CD62L+T Cell Isolation Kitを使用してCD4+CD62L+T細胞(ナイーブT細胞)を分離した。分離したナイーブT細胞に、マウスリコンビナントIL-2、マウスリコンビナントIL-4、抗IL-12抗体、抗IFN-γ抗体、OVAペプチド(322-339)およびBALB/cマウスから採取し30Gyのガンマ線を照射した脾細胞を添加して、3日間CO2インキュベーター内で培養した。得られた細胞に、マウスリコンビナントIL-2を添加してさらに4日間培養し、細胞を回収して3-5.5×10^6個の活性化T細胞(CD4+CD62L-T細胞)を同系のBALB/c野生型マウスに尾静脈から移入した。細胞移入の3,4,5,6日後にEc-OVA、Ef-OVAあるいはPBSを点眼し、掻破回数を計測した。細胞移入から4,5,6日後、PBS点眼群あるいはEf-OVA点眼群と比較してEc-OVA点眼群の方が掻破回数は多い傾向にあったが、各群に有意差は認められなかった。また、掻破回数も全体的に少なかった。細胞移入の7日後には眼球を含む眼瞼を摘出し、エバンスブルー色素(Evans Blue:EB)の漏出量を抽出後、測定したが、PBS点眼群、Ef-OVA点眼群あるいはEc-OVA点眼群のどの群においても、有意差は認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

受動免疫法による検討について、細胞移入のための細胞調整を行った。初回は脾細胞からナイーブT細胞を回収し、分離したCD4+CD62L+T細胞の割合は9.58%であった。2回目は顎下リンパ節および脾臓からナイーブT細胞を回収したところ、41.0%と大幅に回収率が上がった。移入するためにIL-2などを添加して培養した活性化T細胞は、約60%であった。細胞移入の系については方法などが確立できたものの、受動免疫法による掻破回数の検討においては、掻破回数が少ないため群間の比較が難しいことがわかった。これまでに検討している能動免疫法についてもEBの漏出量の検討および掻破行動の解析法の検討が必要と考えられる。

今後の研究の推進方策

受動免疫法および能動免疫法における掻破回数の検討については、使用している抗原OVAを変更して掻破回数が増えるかどうかや、観察の時間を10分から延長してみるなどの工夫が必要と考えられる。EB漏出量については、初回点眼後のタイムポイントの群を設けるようにする。抗ヒスタミン薬および免疫抑制点眼薬による抑制効果の検討を早急に実施できるように、能動免疫法および受動免疫法の系を確立することが必須である。

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公開日: 2022-12-28  

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