結膜炎の原因として臨床的には大きく感染性結膜炎とアレルギー性結膜炎の2つに大別される。アレルギー性結膜炎の即時型反応は、主に抗原特異的IgEによって引き起こされると考えられているが、エンドトキシンがIgE非依存性にアレルギー性結膜炎症状を誘導することが明らかになれば、新しい疾患概念を提示できる。また、新規のI型アレルギー反応が細菌の関与で生じることを示す事ができ、その機序がマスト細胞やIgEに依存せず、T細胞やマクロファージなどの他の免疫細胞を介する事が明らかになれば、その機序に即した新しい診断技術や治療法を開発し臨床応用するための基盤となりうる重要な基礎的研究となる。
|