研究課題/領域番号 |
20K18351
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
平原 修一郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (00723462)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 光傷害 / ケモカイン / エオタキシン / 細胞死 / 脈絡膜 |
研究実績の概要 |
いまだ治療方法のない萎縮型黄斑変性の革新的な治療方法を目的として研究を継続中である。光傷害モデルをBALB/c, C57BL/6Jマウスを対象に測定し、アクリジンオレンジ蛍光眼底造影および、網膜、網膜色素上皮+脈絡膜複合体のたんぱくを採取し、ELISA解析を行った。BALB/cではアクリジンオレンジの著名な集積がみられたのに対して、C57BL/6Jマウスでは集積が観察されなかった。また、たんぱくの解析では、ウエスタンブロットにおいて、網膜の発現は弱く、色素上皮+脈絡膜複合体においてCCR3の発現が強まっており、とくにDay1のBALB/Cの色素上皮+脈絡膜複合体において強い発現を認めた。ELISAではエオタキシンの発現量は 網膜では検出限界未満で、主に色素上皮+脈絡膜複合体に見られ、C57BL/6Jマウスでは正常マウスと有意な差はみられなかったが、BALB/CのDay1>Day7の順に発現量の増加がみられた。色素上皮の免疫染色を行ったが、光傷害後7日目までの間では、明らかに定量できる変化は見られなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の臨床業務と同時進行で、無理のない範囲で研究を継続できている。
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今後の研究の推進方策 |
アクリジンオレンジで観察されているものは、網膜の血管障害をあらわしているのか、脈絡膜血管の障害をあらわしているのかの評価が必要となると考えている。また、色素上皮の評価方法として、Optosによる自発蛍光が有用な可能性があり、進行予定である。抗CCR3抗体を硝子体内に注射をおこない、たんぱく発現量の変化および、アクリジンオレンジ集積の変化を追う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
概ね予算と同額の範囲内の支出であった。マウスなど動物購入、眼底撮影器具の整備などに使用予定である。
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