本研究期間ではcGVHD モデルマウスにおける角膜及び涙腺の病理組織学的検討を行い、血管新生、細胞浸潤を見出した。また重複型GVHD患者の偽膜の病理組織像からCD4陽性T細胞優位の免疫担当細胞浸潤が認められた。GVHDモデルマウスの脾臓をFACSにて解析し、CD4陽性T細胞の80%においてPD-1の発現が認められた。次に涙腺において蛍光免疫染色を行い、PD-1陽性CD4陽性T細胞の浸潤が認められた。このことからGVHD涙腺における上皮細胞にPD-1陽性CD4陽性T細胞とCD153陽性細胞の関与の可能性が考えられた。以上の成果をもとに本疾患の新たな治療標的を探索中である。
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