研究課題/領域番号 |
20K18366
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
潘 洋 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 分子細胞生物学研究部, 研究員 (20866389)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | Genetic diseases / Mouse models / Ophthalmology / iPS cells |
研究成果の概要 |
本研究は顕性NTG家系について全エクソーム解析を行い、新規原因遺伝子METTL23にc.A83G変異を発見しました。この遺伝子変異について、患者iPS細胞やノックインマウス、ノックアウトマウスを使った実験を行いました。その結果、エクソンのスプライシング異常が生じ、H3R17がメチル化されず、TNF-αとIL-βの発現量が上昇したことによって、正常眼圧緑内障が発症することを明らかにしました。また、ノックインマウスやノックアウトマウスはNTGの病態を再現することが確認されました。今回世界初となるエピジェネティックスの異常による正常眼圧緑内障の発症機序の解明に成功しました。
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自由記述の分野 |
眼科学関連
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では開放隅角緑内障の多くが正常眼圧緑内障(NTG)であることが知られています。本研究は顕性NTG家系について全エクソーム解析を行い、新規原因遺伝子METTL23にc.A83G変異を発見しました。ゲノムDNAやヒストンのメチル化は遺伝子発現を制御しており、これを総称 してエピジェネティックスと呼んでいます。エピジェネティックスと緑内障との関連は長い 間推測されてきましたが、今回世界初となるエピジェネティックスの異常による正常眼圧緑内障の発症機序の解明に成功しました。今回の発見によって、エピジェネティックスと緑内障の関係がさらに明らかにされることが期待されます。
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