近視は日本人の緑内障の最大のリスクファクターであるが、眼軸延長によって生じる近視性の視神経乳頭変化と緑内障性変化は検眼鏡的共通点が多く、鑑別が困難である。近年の近視人口の爆発的な増加を考慮すると、今後診断が難しい近視を伴う緑内障眼はさらに増えることが予想されている。 近年の画像診断技術の進歩により近視や緑内障で生じる視神経乳頭周囲の深部組織の構造変化をOCTを用いて定量化することによって、近視や緑内障の構造変化の類似点や相違点を詳細に掴むことができた。本研究の成果を基盤に今後近視性変化と緑内障性変化の鑑別が定量的にかつ自動で行えるようになることが期待される。
|