生体内の液性因子のうち、核酸型液性因子はアデノシンやATPに集約されており、他の液性因子と比べて多様性が極端に乏しい。近年、RNAには150種にも及ぶ多彩な化学修飾が存在することが発見された。RNA修飾は転写後の遺伝子発現制御を担い、修飾異常が疾患発症原因となることが明らかになりつつあるが、分解後にどのように振る舞い、細胞機能に影響を与えるか不明であった。本研究ではRNA修飾由来代謝物が眼房水や血清中に豊富に含まれることを示し、さらにその中には液性因子として受容体を強力に活性化して下流のシグナルを誘導し、生体機能を調節しうるものが存在することを証明した。
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