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2021 年度 実施状況報告書

低侵襲レーザーによる網膜色素上皮由来脂質メディエーター変化の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K18377
研究機関東京大学

研究代表者

荒木 章之  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20724652)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード糖尿病黄斑浮腫 / 閾値下光凝固
研究実績の概要

実験用の網膜凝固装置を用いて培養RPE(ARPE-19)にレーザーを照射したが、閾値下凝固を行うことができなかったため、ヒトiPS細胞由来RPE細胞を培養し、黒色化したものを用いた。照射条件は5×5のパターン照射, スポットサイズ 200μm, 0.02sec, spacing 0.5として、出力については、0mW(コントロール)/100mW/200mW/300mW/500mWの条件を割付けた。Live/Dead Cell Staining Kitを用いて、照射部位における細胞死が確認されない出力を同定した。また、その条件下でHSP70の発現量が十分に出ていることをqPCRにより確認した。その結果、出力は300mWとした。
次に、従来法であるcontinuous wave (CW)方式を用いた凝固法と、上記で決定した閾値下凝固(SMPL)群、レーサー非照射のコントロール群の3群に対し、レーザー照射3時間後、24時間後の上清を回収し、脂質メディエーターの網羅的脂質解析を行った。その結果、レーザー照射24時間後のCW群とSMPL群において、コントロール群と比較して、特定のリン脂質代謝関連酵素の濃度が低下していることを確認した。また、同時刻において、SMPL群において、CW群と比較して特定のスフィンゴ脂質濃度が低下していたことを確認した。これにより、SMPL法ではCW法よりも細胞死のリスクが低い可能性が示唆された。上記についてARPE-19細胞で追加実験を行い、論文化予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

上清の一部の脂質測定の結果が出るのに時間がかかっている。また、コントロール細胞および高血糖培地による糖負荷したARPE-19細胞を使用した実験にとりかかっているが、思うような結果が出ていない。

今後の研究の推進方策

ARPE-19細胞を使用した実験を遂行し、可能であれば、同時に、網羅的解析で得られた脂質項目を用いたHRMECに対する刺激実験も行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

実験の進行がやや遅れており、実験材料の購入を次年度に持ち越したため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 閾値下レーザー照射によるヒト培養網膜色素上皮由来のセラミド関連物質産生2022

    • 著者名/発表者名
      後藤 大樹, 荒木 章之, 白矢 智靖, 上田 高志, 戸塚 清人, 外山 琢, 杉本 宏一郎, 内藤 泰幸, 阿部 均, 加藤 聡, 本庄 恵, 相原 一
    • 学会等名
      第126回日本眼科学会総会
  • [学会発表] ヒト網膜色素上皮細胞を用いたレーザー照射が及ぼすオートタキシンへの影響2021

    • 著者名/発表者名
      荒木 章之, 白矢 智靖, 上田 高志, 戸塚 清人, 外山 琢, 杉本 宏一郎, 加藤 聡, 本庄 恵, 相原 一
    • 学会等名
      第75回日本臨床眼科学会

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公開日: 2022-12-28  

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