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2021 年度 実施状況報告書

網膜内層シナプスリモデリングの解明と緑内障治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 20K18379
研究機関大阪大学

研究代表者

河嶋 瑠美  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00843616)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード網膜内層シナプス / シナプスリモデリング / 高眼圧モデルマウス
研究実績の概要

昨年検討したことに加えて、マウス角膜に適したコンタクトレンズを入手して高倍率のレンズを用いることで二光子顕微鏡下で視神経乳頭およびその近傍の血管および内部の動きを高倍率でより侵襲性が低い状態で捉えることができた。粘弾性物質を前房内に注入する方法で高眼圧モデルマウスの作成を安定して行うことができるようになった。長時間にわたる観察に耐えることができるような麻酔や蛍光強度の検討が必要であることが判明した。今後より効率よく安全に観察する条件検討を行う予定である。さらにフルオロゴールド染色により網膜神経節細胞の可視化を行うことに成功し、高眼圧モデルマウスにおいて網膜神経節細胞が経時的に減少することを観察した。また網膜内のグリア細胞であるアストロサイトが高眼圧モデルマウスにおいて形態解析によて経時的に減少していることがわかった。さらに足突起の狭小化を認めると同時にヘテロな形態変化を示すことがわかった。さらにNectin-like1の網膜内での発現細胞を可視化するためにCrisper-Cas9法を用いて接着分子であるNectin-like1にCre-ERTをつけたマウスの作成を開始した。また現在すでに導入されているBrainbowマウスと掛け合わせることによってNectin-like1の発生系統を解析することが可能になりより詳細な発現の同定を目指している。これらのマウスおよび高眼圧モデルマウスを用いて形態および機能的解析を次年度に行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

二光子顕微鏡での観察方法の検討に時間がかかった。動物施設の移設に伴い、動物作成、導入に時間を要した。

今後の研究の推進方策

現在作成中のNectin-like1 Cre-ERTマウス作成の完成および繁殖を行い、Nectin-like1マウス発現細胞の同定を行う。さらに高眼圧モデルマウスにおいてNectin-like1 タンパクのシナプスにおける変化を形態および機能的解析を行い観察する。また、現在作成中の論文の投稿を行う。

次年度使用額が生じた理由

動物施設移設に伴いマウス作成時期が大幅に遅れたため

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Barium-induced toxic anterior segment syndrome2021

    • 著者名/発表者名
      Matsushita Kenji、Kawashima Rumi、Hashida Noriyasu、Hamano Yuki、Harada Kazuo、Higashisaka Kazuma、Baba Koichi、Sato Shigeru、Huang Weiran、Matsumoto Hiroshi、Hamanaka Teruhiko、Quantock Andrew J.、Nishida Kohji
    • 雑誌名

      European Journal of Ophthalmology

      巻: online ページ: online

    • DOI

      10.1177/11206721211069223

  • [雑誌論文] Intraocular Endoscopy Resolved Tube Occlusion of an Ahmed Glaucoma Valve2021

    • 著者名/発表者名
      Kawashima Rumi、Baba Keita、Matsushita Kenji、Soma Takeshi、Kurashige Masako、Umeda Daisuke、Nakamura Makoto、Morii Eiichi、Nishida Kohji
    • 雑誌名

      Case Reports in Ophthalmology

      巻: 12 ページ: 706~711

    • DOI

      10.1159/000518286

  • [雑誌論文] Efficacy and safety of 5-fluorouracil in infrared monitor guided bleb revision2021

    • 著者名/発表者名
      Kawashima Rumi、Matsushita Kenji、Kawasaki Ryo、Nishida Kohji
    • 雑誌名

      BMC Ophthalmology

      巻: 21 ページ: 75

    • DOI

      10.1186/s12886-021-01843-4

  • [雑誌論文] Prognostic factors for successful Baerveldt glaucoma implant surgery for refractory glaucoma after multiple surgeries2021

    • 著者名/発表者名
      Matsushita Kenji、Kawashima Rumi、Kawasaki Ryo、Nishida Kohji
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Ophthalmology

      巻: 65 ページ: 820~826

    • DOI

      10.1007/s10384-021-00864-2

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公開日: 2022-12-28  

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