RPEのメラニン生成を促進させる物質の同定:12 well plateに胎児RPE(P4)を維持培養した。コンフルエント後にmTOR(mammalian target of rapamycin)阻害薬を0uM、10uM、100uMを添加し、経時的(添加前、2週後、4週後)にメラニン量を測定した。添加前のメラニン量は添加群と非添加群において有意差を認めなかったが、添加2週後と4週後では有意に添加群の色素量が増加した。一方、mTOR阻害薬の濃度で色素量に差を認めなかった。 メラニン形成に関わる遺伝子発現にどのような影響を与えるのか:12 well plateに胎児RPE(P4)を維持培養した。コンフルエント後にmTOR(mammalian target of rapamycin)阻害薬を0uM、100uMを添加し、経時的(添加前、1日後、3日後)にメラニン形成に関わる遺伝子(MITF、TYR、TYRP1)の発現量を測定した。添加前の遺伝子発現量は添加群と非添加群において全て有意差を認めなかった。一方、添加1日後においてTYRとTYRP1、添加3日後においてMITFが有意に添加群で増加した。 細胞の抗酸化能にどのような影響を与えるのか:12 well plateに胎児RPE(P4)を維持培養した。コンフルエント後にmTOR(mammalian target of rapamycin)阻害薬を0uM、100uMを添加し、4週間後に酸化誘導細胞死のためtBH(tert-butyl hydroperoxide)を添加した。添加1日後の細胞障害率をLDH試験にて評価した。細胞障害率は添加群と非添加群において有意差を認めなかった。また、細胞死の状態をAnnexin VCとPIにて評価した。細胞死の比率は添加群と非添加群において有意差を認めなかった。
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