ラット坐骨神経8mm欠損モデルを用いて、新鮮ヒト羊膜(HAM)ラッピングがPGA-cの末梢神経再生能力を向上させるか検討した。ラットを(1)PGA-c単独群、(2)PGA-c/HAM群、(3)Sham群の3群、各群5匹に分けて比較した。観察期間は12週間とした。PGA-c/HAM群はPGA-c単独群と比較して、筋電図における潜時と複合筋活動電位、再生神経の電子顕微鏡による評価における有髄線維の周径とg-ratio、前脛骨筋横断面積において統計学的に優位な改善を認めた。新鮮HAMラッピングとPGA-cを組み合わせた手法は、PGA-cを単独で用いるよりも有効である可能性が示唆された。
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