研究課題
若手研究
マウス口蓋が形成される過程をリアルアイムで観察することのできるライブ観察法の構築を行った。口蓋の形成過程の中で特に変形の顕著な口蓋挙上のライブ観察を行い、口蓋突起全体が持ち上がるflip upモデルの変形を捉えることができた。また、口蓋挙上や組織変形に関係する分子の時空間的な発現部位の違いを調べた。口蓋挙上に関わるPax9とOsr2に関して口蓋挙上の前後、そして口蓋の舌側と頬側で発現部位に違いがあることが明らかとなった
発生学
口蓋挙上に伴う口蓋突起の変形過程は短い時間で生じることが示唆されており、その過程を固定標本で捉えることは限界があった。本研究で構築したライブ観察法は、数分間隔で撮影を行うことで口蓋突起の変形過程を連続的に観察することが可能であり、短時間の変形を捉えるのに適している。この手法を用いることでヒトの先天異常として高頻度で生じる口蓋裂などの病態解明に新しい方法論と視点を提供できると期待できる。