グルココルチコイド(GC)製剤は骨代謝に悪影響を及ぼし、歯の発生に対しても潜在的なリスクを抱えている。しかし内在性GCが骨や歯に及ぼす生理的な役割の詳細は不明である。申請者らはCRISPR-Cas9ゲノム編集技術を用いてGCが結合する核内受容体のGC受容体(GR)とミネラルコルチコイド受容体(MR)を機能不全にした遺伝子欠損メダカを作製し、GRとMRが骨折部位の修復に必要な破骨細胞と骨芽細胞の量を制御していることを明らかにした。また、免疫抑制薬FK506のシグナル伝達への関与が示唆されたため、FK506投与実験を行った結果、FK506はメダカとマウスで骨再生・修復を促進することが示唆された。
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