研究課題/領域番号 |
20K18488
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
中島 啓 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (20733463)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 線維芽細胞 / コラーゲン / 歯周組織 / small GTPase |
研究実績の概要 |
2020年度は実施計画に従って研究を実施し、以下の成果を得た。 ①線維芽細胞におけるIQGAP1の発現と局在:マウス胚性線維芽細胞においてIQGAP1の発現を確認した。ヒト歯肉線維芽細胞においては、細胞接着装置構成タンパクであるVinculinとの共局在が認められた。②インテグリン活性の評価:IQGAP1をノックアウトしたマウス胚性線維芽細胞を用いてインテグリン活性の評価を行った。セルソーターを用いた結果は得たため、次年度は蛍光免疫染色を実施して評価する予定である。ヒト歯肉線維芽細胞を用いた実験も同様に開始する。③IQGAP1の有無による細胞伸展および仮足形成の評価:蛍光染色における形態評価より、IQGAP1ノックアウト細胞において、細胞伸展突起の数に減少を認めた。IQGAP1は、線維芽細胞における細胞伸展突起の形成に重要であることが示唆された。④コラーゲン貪食能の評価、⑤コラーゲン分解能の評価:これらの項目に関しては、2021年度に実施予定であったが、FITCコラーゲンビーズを用いた貪食能評価において計測を実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年度初頭は研究に遅れが生じたが、2020年度に実施予定であった研究項目は、概ね実施されている。また2021年度実施予定であった項目に関しても準備が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の実施計画に沿ってコラーゲンの貪食能、分解能に関する実験項目を進めていく。これまでの実験結果に関しては追試を行い、再現性を確認する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度初頭は実験の開始が困難であり、予定していた消耗品の購入に遅れが生じた。旅費に関しては使用が困難であった。前年度から繰り越された予算は物品等の消耗品費として計上し、2021年度の実験計画に沿って使用する。
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