研究課題
前年度の2020年度には,①線維芽細胞におけるIQGAP1の発現と局在,②インテグリン活性の評価,③IQGAP1の有無による細胞伸展および仮足形成の評価を実施し,良好な結果を得ていた。2021年度には,以下の成果を得た。④コラーゲン貪食能の評価:FITCコラーゲンをコートしたビーズを使用し,線維芽細胞における貪食能の評価を行った。IQGAP1をノックアウトした細胞では,コラーゲンコートビーズの細胞内取り込み量の有意な減少が認められ,IQGAP1がコラーゲンの貪食の際に機能していることが示唆された。⑤コラーゲン分解能の評価:IQGAP1のコラーゲン分解に対する影響を明らかにするため,I型コラーゲンゲルにIQGAP1野生型およびノックアウト細胞を播種し,コラーゲン分解能を免疫組織化学的に判定した。IQGAP1をノックアウトした細胞では,MMPにより分解されたコラーゲンフラグメントの量に有意な減少が認められ,IQGAP1がコラーゲンの分解に影響を与えていることが示唆された。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件)
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