加齢とシェーグレン症候群における口腔乾燥症は共にSA-T細胞の集積によって腺房細胞が破壊され、唾液量が減少することで発症する可能性が示唆された。しかし、加齢に伴う唾液腺へのSA-T細胞の集積は性ホルモンの影響を強く受ける可能性がある。唾液腺上皮細胞におけるエストロゲン添加ではCXCL13などの発現に影響を与えないことから、女性ホルモンであるエストロゲンは免疫細胞に影響を与える可能性がある。一方シェーグレン症候群モデルマウスの唾液腺上皮細胞では酸化ストレスのマーカーが上昇することから、加齢とシェーグレン症候群では、唾液腺にT細胞が集積するメカニズムが異なり、治療方針も異なる可能性が示唆された。
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