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2020 年度 実施状況報告書

う蝕象牙質に対する修復治療の予後向上を目指した多面的基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K18495
研究機関北海道大学

研究代表者

松本 真理子  北海道大学, 大学病院, 助教 (30733969)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードう蝕 / う蝕罹患象牙質 / 成分分析 / 硬さ試験 / 保存修復
研究実績の概要

「う蝕罹患象牙質へのレジン接着強さは低下する」ということは既知の事実である一方で、詳細に何が接着強さの低下を引き起こしている要因なのかは明らかではない。そこで本研究の目的は、う蝕罹患象牙質―レジンの接着能についての基礎的研究結果を総合して評価していくことにより、その要因を明らかにし、修復に際して、被着面の最適な条件は何であるか、もしくは修復材料はそのような象牙質に対してどのような成分が必要であるのかを探索するベースとなる情報を収集していくこと、またう蝕象牙質に対するより確実な修復が可能な材料の探索を目指すことである。そこで、様々な状態のう蝕象牙質を対象として形態学的、機械的および化学的分析評価を詳細におこない、それぞれの相互関連を明らかにしていく計画である。
令和2年度は、まず機械的性質についてのデータとして、Knoop Hardness、Vickers Hardness testおよび nano indentationによる試験をそれぞれ行い、それぞれの手法の特性を検討しながら、データ比較を行なった。
また、μRamanとX-ray diffraction analysesにより、う蝕象牙質内の結晶内微細構造; 結晶化度や結晶相、結晶格子変化についての分析を行った。
さらに、形態学的評価としては、う蝕象牙質をレジンに包埋後、鏡面研磨を行なった観察資料を作製し、走査型電子顕微鏡観察、および肉眼的観察を行なった。
これまでの測定はすべてパイロット試験の段階であり、今後引き続きプロトコールの確認をしながら各測定を進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初計画していた各分析について、その専門であるスペインとベルギーの研究者のもとで機器使用および分析を進める予定であったが、コロナの影響により他国への渡航や機器使用に制限があったことから進行が遅れることとなった。

今後の研究の推進方策

昨年度に行なった機械的物性の中の硬さ試験、結晶構造の解析について、本試験を推敲してくこととする。当初の予定では、この分野に詳しい研究者のいるスペインの大学にて実験を行う予定でだったが、コロナの影響により難しいことから、同様の機械が十分に使える施設を模索しながら進めていく予定である。また、接着試験においても並行して進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

コロナの状況により、研究機器使用環境が整わなかったため。翌年度分として請求した助成金と合わせて、当初予定していた実験機器の整備に充てる予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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