研究課題
若手研究
本研究によって、象牙質に含まれるPhosphophoryn(PP)とDentin Matrix Protein-1(DMP-1)の2つのタンパク質の機能領域を有する新たなハイブリット組み換えタンパク質(ハイブリット組み換えPP)の精製法が確立された。また、ハイブリット組み換えPPは細胞接着活性および抗炎症機能活性を有すること、また硬組織誘導機能活性BMP-2誘導性の異所性骨形成モデルにおいて異所性骨形成を促進する傾向を示した。
保存治療系歯学
深在性齲蝕による細菌感染や偶発露髄が生じ外部からの刺激に曝露されることによって炎症を起こした歯髄組織において、本研究によって示されたハイブリット組み換えPPのもつ細胞接着活性、抗炎症機能活性および硬組織誘導機能活性等の細胞制御機能を応用することによって歯髄組織の消炎および露髄面に象牙芽細胞を呼び込み被蓋硬組織の形成を促進し外部からの刺激遮断することで歯髄保存を可能とする新たな歯髄保存療法の可能性が示唆された。