研究課題
2020年度は、脂肪細胞-マクロファージ相互作用による脂肪組織炎症に関与するmicroRNAを同定することを目的とし、研究ターゲットとするmicroRNAの選定を行った。まず、in vitro脂肪細胞-マクロファージ共培養系として、E.coli由来LPS (1ng/ml) 刺激下で脂肪細胞(3T3-L1)とマクロファージ(RAW264.7)を共培養し、脂肪細胞から定法によりmicroRNAを回収した。次に、 in vivo野生型マウスにおける検討のため、野生型マウス(C57BL/6J、オス)に4週齢から12週齢まで8週間高脂肪食(HFD-60)を摂取させ、内臓脂肪組織からmicroRNAを回収した。野生型マウスに同期間通常食を摂取させた群についても内臓脂肪組織からmicroRNAを回収し、比較対象とした。上記によって回収したmiRNAについて、マイクロアレイ解析、ターゲット予測、GO解析、パスウェイ解析、miRNA-mRNA統合解析、クラスター解析を行った。これらの結果を基に、ターゲット候補となるmicroRNAをいくつか抽出した。抽出したmicroRNAについて、リアルタイムPCR法によりマイクロアレイ解析結果の検証を行い、本研究のターゲットとするmicroRNAを選定した。今後は、上記により選定したmicroRNAについて、脂肪組織炎症に与える影響について検討していく予定である。
2: おおむね順調に進展している
予定していた計画通りに進めることができているから。
研究計画通りに、2020年度に選定したmicroRNAについて脂肪組織炎症に与える影響を検討予定である。
コロナウイルス感染症流行により学会がすべてWeb開催となり、旅費が全く使われなかったため、本年度使用額が予定よりも少なくなった。今後、移動が可能となれば、成果発表に使用したい。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 図書 (1件)
Journal of Biological Chemistry
巻: 296 ページ: 100274~100274
10.1016/j.jbc.2021.100274
Biochemical and Biophysical Research Communications
巻: 552 ページ: 106~113
10.1016/j.bbrc.2021.03.045
Biochemistry and Biophysics Reports
巻: 22 ページ: 100757~100757
10.1016/j.bbrep.2020.100757
Scientific Reports
巻: 10 ページ: 10
10.1038/s41598-020-66660-z
巻: 533 ページ: 1076~1082
10.1016/j.bbrc.2020.09.129