TDE_0260欠損株のトランスクリプトーム解析の結果,18遺伝子の発現上昇と12遺伝子の発現低下を認めた(カットオフ値:2.0-fold, p<0.05)。発現上昇を認めた遺伝子の中には,Thiol-specific peroxidase,および膜輸送タンパク質があった。うちEfflux 型の輸送タンパク質は,酸化ストレス環境下で細胞内のFe2+とのフェントン反応によるフリーラジカル発生を防ぐため,Fe2+の排出に寄与する可能性がある。 以上より,T. denticola TDE_0260は,ペルオキシダーゼや膜輸送タンパク質と協調して,本菌の酸化ストレス応答の一端を担うことが示唆された。
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