歯科インプラント治療において,インプラント間歯槽骨の維持は審美性の確保のために必要不可欠である.その維持に力学的に有用であるコニカルコネクションインプラントは,審美性の観点からジルコニアアバットメントと組み合わせることが多い.その設計の違いが及ぼす力学的影響を評価するため模型実験を行った結果,チタンベースはアバットメントの耐欠損性を向上させた一方で,インプラント構成要素に多くの変形を引き起こした.また,インプラント体の直径が細いグループではワンピースジルコニアタイプは有意に変形が小さかった.アバットメント連結様式の選択だけでなく,アバットメントの機械的特性を考慮する必要があることが示唆された.
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