研究課題/領域番号 |
20K18570
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
伊藤 達郎 金沢大学, 附属病院, 助教 (70750933)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | スラリー埋没加熱処理 / ハイドロキシアパタイト / ジルコニア / 生体安定性 / 金属アレルギー |
研究実績の概要 |
ジルコニアの加工および表面処理:現在臨床応用されているジルコニアであるイットリウム安定型ジルコニア(Y-TZP)を実験材料として用い、それを、直径 1 mm、長さ 8 mmのワイヤー状および直径21.5mmのディスク状に加工しまし、エメリー紙#1000で研磨後を施行しました。950℃、2時間でスラリー埋没加熱処理を施し、試料表面にHApを付着させた試料を作製し、スラリーに埋没せずに同条件でジルコニアを加熱処理のみ施した試料を作製し、コントロール(Annealed Zr)としました。 試料の表面分析:実際に試料表面にHApが付着したかを確認するために、試料を走査電子顕微鏡(FE-SEM)にて観察し、スラリー埋没加熱処理した試料表面に粒状の付着物が存在することを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナの影響により動物実験が制限されていたため。 また、研究代表者の異動により動物実験計画書の再作成が必要であったこと、また、新型コロナの影響により動物実験基礎講習の受講が遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
細胞培養実験:CP-coated ZrおよびAnnealed Zrディスク上にヒト骨髄由来間葉系幹細胞(hMSC-BM)を播種し、培養し、評価項目は次の通り行う。(1)細胞接着能の評価:1日および3日間培養後、WST-1にて評価する。(2)細胞分化能の評価:1週および2週間試料上で培養後、骨関連タンパクとしてアルカリフォスファターゼ活性をLabAssay ALPにて計測する。さらに、骨関連遺伝子としてCbfa1およびオステオポンチン(OP)、オステオカルシン(OC)をRT-PCRにて計測する。 動物埋入実験:CP-coated ZrワイヤーとAnnealed Zrワイヤーを10週齢雄性ラットの左側大腿骨に2本埋入し、2および8週後に摘出し、病理組織学的ならびに組織計量学的検索を行い、試料に骨親和性が付与できているか検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナの影響により研究の遅延が生じたため。今年度培養実験用の細胞および試薬の購入。動物実験にて用いるラットの購入費および試薬の購入費として使用を計画している。
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