時計遺伝子には、体内時計の制御以外に、細胞増殖や分化に関わることが報告されている。本研究では、時計遺伝子Npas2がマウス骨髄間質細胞(BMSC)またはiPS細胞の骨芽細胞分化に及ぼす影響を明らかにすることを本研究の目的として研究を進めた。 時計遺伝子Clock欠失マウスからBMSCを採取し、骨芽細胞分化能を評価したところ、Clock欠失マウスBMSCは野生型と比較して骨芽細胞分化は抑制され、Npas2の遺伝子発現は上昇した。また、Npas2を低下させる化合物を添加してiPS細胞の骨芽細胞分化を評価すると、化合物の濃度依存的にiPS細胞の骨芽細胞分化が促進されたことが明らかとなった。
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