ビスホスホネート(BP)製剤と抗RANKL抗体製剤(Dmab)は,骨粗鬆症や悪性腫瘍の骨関連事象抑制に効果を示す薬剤だが,BP製剤やDmab使用患者の一部に薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)(それぞれBRONJとDRONJ)が,また近年では血管新生抑制薬による顎骨壊死の発症も報告され,臨床現場は大きく混乱している.本研究目的は,マクロファージを起点としたMRONJの病態解析と病態形成機構解明を行うことにある.本研究から,MRONJの病態形成には,MRONJ成立前からマクロファージの分布変化とリンパ管新生が大きく阻害されていることが明らかとなった.
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