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2020 年度 実施状況報告書

高透光性ジルコニアを用いたラミネートベニア修復の新しい接着プロトコルの確立

研究課題

研究課題/領域番号 20K18617
研究機関日本大学

研究代表者

木村 文晃  日本大学, 歯学部, 専修医 (40843032)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードジルコニア / 接着強さ / ラミネートベニア / Pre-garze on / CAD/CAM
研究実績の概要

高透光性ジルコニアをラミネートベニア修復に用いる際に必要不可欠な要素である歯科用セメントとの接着についての研究である.本年度は,世界初の手法であるPre-Glaze-onテクニックの接着システムおよび術式の確立を目指した.この接着システムにおいて重要な点として,陶材を盛り焼成後の表面処理とジルコニアに築盛する陶材の厚みの2点が挙げられる.
まず,1点目はPre-Glaze-onテクニックを用いた後の接着強さについて,表面処理なし,フッ化水素酸処理およびアルミナブラスト処理を行った.フッ化水素酸処理およびアルミナブラスト処理を行った実験群で高いせん断接着強さを獲得することがわかった.今後は接着耐久性を検証し,長期的予後を観測する必要がある.
2点目は,Pre-Glaze-onテクニックを用いる際の陶材の厚みである.1点目で得られた結果からアルミナブラスト処理を行った実験群で高い接着強さが得られたが,ジルコニアへの侵襲が疑わしい.そのため,厚みを出すことでジルコニアへの侵襲が軽減される可能性,また,フッ化水素酸による陶材へのエッチング効果も期待できるのではないかと考えられる.まだ,実験結果は得られていないが,今後検証することで,より本システムであるPre-Glaze-onテクニックの接着プロトコルはより確立できると考えられる.
臨床応用することを目的とするため,接着システムを確立した後に,適合性や破壊強度の検証を行う必要がある.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本接着システムにおいて重要な点として,陶材を盛り焼成後の表面処理とジルコニアに築盛する陶材の厚みの2点が挙げられる.
まず,1点目はPre-Glaze-onテクニックを用いた後の接着強さについて,表面処理なし,フッ化水素酸処理およびアルミナブラスト処理を行った.フッ化水素酸処理およびアルミナブラスト処理を行った実験群で高いせん断接着強さを獲得することがわかった.今後は接着耐久性を検証し,長期的予後を観測する必要がある.
2点目は,Pre-Glaze-onテクニックを用いる際の陶材の厚みである.1点目で得られた結果からアルミナブラスト処理を行った実験群で高い接着強さが得られたが,ジルコニアへの侵襲が疑わしい.そのため,厚みを出すことでジルコニアへの侵襲が軽減される可能性,また,フッ化水素酸による陶材へのエッチング効果も期待できるのではないかと考えられる.まだ,実験結果は得られていない.
以上のことから,当初よりも接着システムにおける検証実験を2つに増やしたため,結果の遅れはあるものの,検証すべきデータは得られているため.

今後の研究の推進方策

まず,接着システムおよび術式の確立を目指す.
接着耐久性に関しては歯冠修復物および歯冠補綴装置の長期予後に重要な因子である.
その後,ラミネートベニアの適合性および破壊強度の検証を行い,本研究を基に新たな術式で臨床試験および臨床応用に移行する予定.

次年度使用額が生じた理由

今年度は新コロナウイルスの影響ですべての学会が中止あるいはオンライン開催になったことで,予定していた成果発表のための旅費を使用しなかったため.
令和3年度は繰越金と助成金を合わせて, 計画通りに新法の確立のための接着試験及び適合試験について使用する。

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公開日: 2021-12-27  

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