元来,糖尿病患者はインプラント手術を避けてきた節があるが,糖尿病患者の数は増え続けており,今後の展開は広がる一方である。インプラント表面構造制御の方法も安全かつ比較的簡易であることから様々なインプラント材料への表面構造の改変ができ,生体親和性の著しく向上した抗菌性を有したインプラントの創製が期待できる点である.この結果は歯牙喪失のリスクの高い糖尿病患者に対して,血糖値とインスリン濃度をコントロールしインプラントのナノ構造制御をすることで,安全にインプラント手術という選択肢を提示することができ,糖尿病患者のQOLの向上に大きく貢献できるものであると考える.
|