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2022 年度 実施状況報告書

睡眠様脳波を示す麻酔を用いた歯ぎしり発生のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K18632
研究機関大阪大学

研究代表者

東山 亮  大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (50781663)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードブラキシズム / 麻酔
研究実績の概要

ウレタン麻酔下における中枢神経の状態変化と顎運動や咀嚼筋活動との関連を調べた. ウレタン(1.4~2.0 g/kg, 腹腔内注射)麻酔下にて, 脳波, 心電図及び頸筋, 両側の咬筋, 両側の顎二腹筋前腹の筋電図, 呼吸活動, 下顎運動を記録したデータを用いて, 脳波の各周波数帯域の占有率から中枢神経の状態をNREM-like, transition, REM-like の3つに分類した.側方性の著明な顎運動が発生するため,その運動周期を周波数解析を用いて解析した.さらに,平均呼吸数や平均心拍数も算出した.脳波は高振幅徐波を特徴とする NREM-like期から, transition期を経て, 低振幅速波を特徴とする REM-like期へ移行するパターンを示したた. 顎運動は, 下顎が2 Hz~4 Hzの急速なリズミカルな反復性の運動を示す期間と, 緩徐な顎運動(0.3 Hz以下)を示す期間と顎運動を認めない期間に分類できた. 急速なリズミカルな顎運動を示す期間では, 反復性の咬筋活動が群発した. リズミカルな顎運動の41%がNREM-like期, 19.4%がtransition期, 38.9%がREM-like期に発生した.そして,リズミカルな顎運動が発生する期間は,脳波活動の睡眠周期様の変動と完全に同期していなかった. その一方で,急速なリズミカルな顎運動を示す期間では,そうでない期間と比較して,脳波活動における低周波数帯の活動性には差がないが,β帯域などの高周波帯域の活動性や,平均呼吸数が高い傾向を認めた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

脳波や心拍数の解析はある程度進んだが、咀嚼筋活動解析に使用するプログラムにおいて、ウレタン麻酔中に発生する筋バースト検出部分の基準設定などの試行錯誤が続き、当初の想定に反して、データ解析に時間を要しているため。

今後の研究の推進方策

ウレタン麻酔下で発生する咀嚼筋活動を定量解析し、運動発生に伴う筋活動の特性や、睡眠様Stateによる筋活動特性の差異を解析する。

次年度使用額が生じた理由

当初想定していたよりもデータ内容を吟味して解析方法を検討することに時間を要したため、昨年度に想定していた進捗がなく、次年度使用額が生じた。次年度は、咀嚼筋活動の解析方法を確立して、追加実験などの経費として使用する

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Sleep architecture as a candidate for phenotyping sleep bruxism: A narrative physiological review2023

    • 著者名/発表者名
      Zhu Yiwen、Toyota Risa、Shiraishi Yuki、Katagiri Ayano、Yamada Masaharu、Higashiyama Makoto、Toyoda Hiroki、Lavigne Gilles、Kato Takafumi
    • 雑誌名

      Journal of Oral Rehabilitation

      巻: 51 ページ: 87~102

    • DOI

      10.1111/joor.13482

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Understanding the pathophysiology of sleep bruxism based on human and animal studies: A narrative review2023

    • 著者名/発表者名
      Kato T, Higashiyama M, Katagiri A, Toyoda H, Yamada M, Minota N, Katsura-Fuchihata S, Zhu Y.
    • 雑誌名

      Journal of Oral Biosciences

      巻: Accepted ページ: -

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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