研究課題
若手研究
顎関節症症状の難治化のリスク因子を解明することを目的としていたが,解剖学的因子となる顎関節形態において,核磁気共鳴(MR)画像評価の信頼性は十分とは言えなかった。そこで,顎関節構成組織を評価できるMR画像の読影基準の確立ならびに作成した読影基準による顎関節部MR画像評価の信頼性の検討を行った。3名の検者による最頻結果を用いれば,本読影基準は十分な信頼性を有していることが示された。
歯科補綴学
これまでMR画像の読影基準には種々のものがあるが,それらの中で信頼性の検討がなされているものは少ない。信頼性の低い読影基準に基づいた研究結果は,当然のようにその妥当性,普遍性に疑問が残る。今後,MR画像を用いた顎関節症の長期予後調査を計画するうえで,信頼性の高い本読影基準を用いることは質の高い研究結果を導くために必要不可欠と言える。