口腔機能の低下は、認知機能やフレイル等を関連していると報告されているが、栄養との関連についての報告は少ない。本研究では、地域在住高齢者を対象に、口腔機能向上プログラムを提供し、口腔機能の変化を栄養学的な観点も踏まえ検討した。 対象は福岡県糸島市在住の低舌圧(30kPa未満)の高齢者26名であった。ベースラインと1ヵ月後のフォローアップ時に口腔機能、身体機能、認知機能を測定した。タブレット搭載または紙資料に記載された口腔機能プログラムを週3回実施した。1か月後に、BMI、咀嚼機能、口唇運動、舌後方運動および舌圧が改善した。舌圧が向上した者では、動物性たんぱく質を摂取している者が多かった。
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