研究課題/領域番号 |
20K18639
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
成松 生枝 九州大学, 歯学研究院, 助教 (70808146)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | インプラント / 軟組織 / カルシウム水熱処理 |
研究実績の概要 |
顎顔面補綴治療の果たす意義は大きいが、欠損は重篤かつ複雑であり、装置の安定は困難である。そこで近年は、顎顔面補綴装置の維持源としてインプラントが応用されている。 しかし、顎顔面インプラント治療の成功率は著しく低い。また、その原因解明には至っておらず、明確な改善法は存在しない。 そこで本研究は、顎顔面インプラントの「皮膚」を貫通する特殊性に着目した。また、インプラント周囲の軟組織封鎖性の向上を目的とし、カルシウム水熱処理について検討することとした。 in vitro実験では、ラットの口腔粘膜(頬部)、皮膚(背部)由来の上皮および線維芽細胞をチタンプレート上で培養後、コントロール群(未処理群)とカルシウム水熱処理群の細胞活性を比較した。 in vivo実験では、ラット上顎右側第一臼歯抜去後、実験用インプラントを埋入し、インプラント周囲組織をコントロール群(未処理群)とカルシウム水熱処理群で評価した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
チタンプレートのカルシウム水熱処理による表面改質は、解析の結果からも問題なく進展している。また、細胞実験も問題なくおおむね順調に進展している。 今後は、動物実験において、n数を確保していく必要がある。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は引き続き、動物実験を行い、インプラント周囲組織および軟組織封鎖性について検討を行っていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
細胞実験では、さらに詳細な解析を行う。動物実験においても順次行い、n数の確保に努める。また、取得したデータの解析を進め、装置やソフト等も整備する。 以上より、次年度に残額を使用する。
|