研究課題/領域番号 |
20K18706
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
池森 宇泰 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (10755234)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | Obstructive sleep apnea / REM 睡眠行動障害 / Oral appliance / 歯科口腔外科 |
研究実績の概要 |
「パーキンソン病」や「レビー小体型認知症」等の神経変性疾患の早期症状として近年神経内科領域でも注目されるREM 睡眠行動障害(rapid eye movement (REM) sleep behavior disorder:RBD)は,REM 睡眠中に起こる睡眠時随伴症群の一つである. 今日までRBDと併発した,閉塞性睡眠時無呼吸症(Obstructive sleep apnea:OSA)を治療することによりRBD症状が改善したとの報告がある. しかし,これらはRBDに併発した重度OSAをCPAP療法によって改善した報告であり,中程度以下のOSAは軽視される傾向にある. そのため申請者らは先行研究の中で口腔内装置(Oral appliance:OA)を用いたOSA治療によりRBDの改善を示唆する知見を得たが,過去にそのような研究はなされておらずそのメカニズムは不明である. 本研究の目的は,①OSAに合併したRBDに対しOA治療が及ぼす影響を解明する②OAでの治療を介し,RBDの病態を解明することで,RBDに併発するOSAをOAにて治療することでRBDに影響する呼吸イベントを解明しRBDの病態を解明することである.本研究は医科歯科連携のあらたなモデルケースとなり,世界的に注目されている睡眠疾患の治療に新たな展開となることが期待される.当初予定していたデータベースに登録された症例に加え,新たに得られて睡眠データをもとに,データの統計解析を実施.医科・歯科合同のカンファランスにて検討.一定の有意差を持ってOA効果を確認することができた.これらで得られた知見の一部を,日本睡眠学会,日本矯正歯科学会,顎変形症学会などの関連学会にて発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
OA効果判定を行うなど、定期検査での入院検査が困難となるなど、一部データ収集の遅れを認めた。
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今後の研究の推進方策 |
症例、及びデータ収集を進めるとともに、現状得られたデータをもとに症例報告、論文作成を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
参加予定だったが学会への参加がかなわず、計画していた旅費などが発生しなかった。 今後、開催される関連学会での発表、参加の予定があるためそちらで使用する計画である。
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