研究課題/領域番号 |
20K18712
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
石橋 謙一郎 愛知学院大学, 歯学部, 歯学部研究員 (80714609)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | deep learning / 細胞診 / 口腔がん |
研究実績の概要 |
近年、深層学習(ディープラーニング)と呼ばれる手法を使用したコンピュータサインスの研究が、画期的なパフォーマンスの向上を実証され,画像分類、物体検出、言語解析、音声認識などの様々な領域で応用が進んでいる。医学画像においても、XP画像やCT、MRIでも応用されている。 集団口腔検診の普及に伴い、早期発見、早期治療につながっているが、患者への侵襲が少ない細胞診が取り入れられることで、より効率的な早期発見、治療につながることは期待されている。細胞診の診断には熟練を要し、口腔細胞診専門医が少ない問題ある。また、集団検診は検診はすこしずつ進んできているものの、歯科医院での受診時に細胞診での診断が普及すると早期発見につながり、口腔がん専門施設への早期紹介、治療が可能になると考えらえる。しかしながら、歯科医院での含め細胞診の一般化には至っていない。 本研究では細胞診の診断をDeeep learningを用い、より診断性能を向上させていくことを目的としている。初年度に行ったベゼスタシステムに基づいた細胞異型ごとに学習モデルを作成し、我々の任意に撮影した画像に対する検出パフォーマンスの向上を行ってきた。この結果から、我々の任意に撮影した画像ではなく、whole-slide imagingから撮影された画像から、細胞異型を認識し、ベゼスタシステムに沿った診断を行えるように症例の蓄積、学習モデルの作成に努める。さらにはベゼスタシステムではなく、直接的に良悪の診断が可能にしていくことを予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り、whole-slideでの研究を遂行し、計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
whole-slide imagingで口腔がんを疑う症例で細胞診を行い、子宮頸がんと同様にベゼスタシステムに対応した診断を可能にしていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
画像の取り込みを主に行い、新たな染色を要することが少なったため、試薬の使用量が少なったため、次年度使用が生じた。これまでに過去に行ってきた細胞診標本を基に学習モデルの作成を行ってきた。昨年からはwhole-slide imagingを用いてより多くの画像データを学習モデルに使用することが可能になり、データ量が今後増えていく予定である。過去の標本からデータを作成するため研究費の執行が来年に持ち越されたところもあるが、今後はデータ量の増加に伴う設備への費用や液状化細胞診での検討もおこなうため、新たなdeep learningを行う環境の整備に充てていく予定である。
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