口腔癌における腫瘍微小環境の病理組織学的網羅的解析を行うことで、癌の発生制御、適切な治療選択、転移制御を可能とするバイオマーカーを特定し、口腔癌の生存率向上を目指すことを目的に、本研究を開始した。腫瘍微小環境評価パネルの確立は、目的に応じターゲットとする細胞/分子を自由に選択でき、将来的に口腔癌のみならず様々な疾患に応用可能である。また臨床応用を考え、重複する試薬のコストダウンが見込める点、蛍光免疫染色と比較し染色手技が比較的簡便で蛍光顕微鏡などコストのかかる設備投資が必要ない点、入手可能なソフトウェア上で定量解析を行う点でも実用化しやすく、社会的意義が非常に高いと考える。
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