研究実績の概要 |
近年、VDと骨に対する研究において、破骨細胞を骨に近づけないようにすることで、骨吸収を抑制していると報告された。口腔顎顔面外科領域では口腔内疾患の 多くに骨吸収や骨破壊などを伴う炎症性疾患が多く認められる。ビスフォスフォネート製剤などによる骨吸収製剤の副作用 である顎骨壊死も炎症を伴う骨破壊 性疾患のひとつである。申請者はこれまで、ビスフォスフォネート製剤を投与したマウスを用い、ブドウ球菌接種による感染 性骨壊死マウスモデルで、IL- 1,IL-6,IL-17,TNFαなどの炎症性サイトカインが、骨壊死の発生や破骨細胞を介した骨破壊を引き起こすことを明らかにした。ま た、その骨破壊性マウスモデ ルにビタミンD(以下;VD)を投与すると、骨壊死が抑制されることを明らかにしている。近年、VDの抗炎症作用が注目されており、 そこで本研究では、骨破壊性 疾患に対するVDの分子メカニズムを解明し、新たな治療方法の確立を目指している。
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