近年、VDの抗炎症作用が注目されおり、免疫調整、抗炎症作用などの作用もあることが既に報告されている。VDやその誘導体エルデカルシトールは、くる病骨軟化症、骨粗鬆症などの治療として広く用いられている。しかしながら、炎症性の骨破壊性疾患においてのVDの作用については、解明されていない点も多かった。研究では、炎症を伴骨破壊性疾患に対するVDの分子メカニズムを解明した。VDやその誘導体は既に臨床において用いられていることから、口腔顎顔面外科領域における抗炎症性作用の機序を解明したことで、今後、その適応を広げ、口腔外科学領域の炎症性疾患においても、新たな治療の可能性を導けると考える。
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