筋疲労は、最大筋力の低下もしくは最大収縮速度の低下と定義されており、咬筋、側頭筋を主とした咀嚼筋の疲労や痛みは開口障害や咀嚼障害、慢性疼痛を引き起こし、生活の質の向上に大きく影響していると認識されている。これまで、骨格筋疲労の評価のゴールドスタンダードは、筋表層の活動電位を高い時間分解能で記録できる表面筋電図であるとされてきた。しかしながら、針電極を用いた深層の筋の記録は侵襲的であり、筋全体の活動の記録を行うのは量的に限界があるなどといった問題点も指摘されてきた。しかしながら、今研究結果より筋機能 MRI および 31P-MRS は咬筋の筋疲労の評価の診断法として有効であることが示唆された。
|