口腔は咀嚼、嚥下、構音という重要な役割を担うので、全身の健康と強く関連する。口腔機能低下症は、早期介入による回復が見込め、口腔機能の改善に伴う全身への好影響も期待される。口腔機能低下症の診断は、7つの評価項目から成り、煩雑であり、普及を妨げる一因ともなっている。超音波診断装置を用いた簡易な口腔機能評価法が確立されれば、口腔機能低下症のより一層の普及や早期発見、早期介入につながり、口腔から全身の健康を支えることができる。超音波検査は簡易、非侵襲性で、多くの医療職も使用できるので、口腔に関わる知識を他職種へ広げる一助にもなるだろう。
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