本研究の目的は、医師養過程である医学部医学科における教員評価制度を調査することである。さらに、近年の教育の質保証において中心となる学修成果基盤型教育の観点から、アドミッション及びディプロマ・ポリシーやファカルティ・ディベロップメント等の教育に関連する大学の機能や役割を調査し、教育や教員の発展に寄与できる教員評価制度の在り方を研究することである。 研究計画最終年度である令和5年度は、これまでの研究内容をまとめるとともに、新型コロナウィルス蔓延の影響から延期していた米国訪問調査を実施した。まずは、医学部のアドミッション・ポリシーに関する研究成果として、全国の医師養成課程のアドミッション・ポリシーにおける求める学生像を調査した論文を出版することができた。次に、教員評価制度の国際比較研究を実施するため、米国教員評価制度の調査として、米国中西部の大学の医学部で教員評価を担当している副学部長に対するインタビューを実施することができた。本インタビューから、米国の医学部における教員評価制度の実態とともに、その現状や課題に関する知見を得ることができた。 本研究全体としては、教員評価制度のみならず、大学の教育や教員に関わるアドミッション・ポリシー及びファカルティ・ディベロップメントに関する研究成果もあげることができた。また、国際比較研究の観点から、米国の医学部に対する訪問調査を実施し、米国医学部の教員評価制度の現状と課題も明らかにすることができた。
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