研究課題/領域番号 |
20K18846
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
荒神 裕之 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40840509)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | Decision aid / Shared decision making / 患者中心の医療 / 意思決定支援 / 意思決定葛藤尺度 / インフォームド・コンセント |
研究実績の概要 |
研究計画に従い、既に公開されている諸外国のDecision aid(意思決定ガイド)のうち、AHRQ(Agency for Health Research and Quality)とNICE( National Institute for Health and Care Excellence)、Ottawa decision aidsに関して、今回対象となる泌尿器科疾患についての意思決定ガイドの収集を実施した。合わせて、泌尿器科領域における意思決定ガイドについての論文渉猟を行い、主となる2本の論文を抽出して内容を検討した。これらの検討結果を踏まえ、今回新たに作成するDecision aid(意思決定ガイド)の内容の精選を行った。 この内容に基づく動画コンテンツ作成の作成を委託する山梨ニューメディアセンターと動画作成に向けた話し合いを行い、動画作成のためのコンテンツ整理を開始した。 今回新たに作成するDecision aid(意思決定ガイド)のコンテンツの整理にあたり、泌尿器科専門医との協働を開始した。具体的には泌尿器科医の協力を得て、Decision aid(意思決定ガイド)の実際の使用方法を検討し、実態に合わせた動画によるDecision aid(意思決定ガイド)の提供方法の検討を開始した。 一方で、新型コロナウイルス感染症まん延により、患者・家族の視点からのコンテンツ精選作業が遅れており、これから、ZOOMなどを用いた非接触の面談調査を開始できるよう交渉を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
年度内に動画コンテンツの作成を終了する予定であったが、新型コロナウイルス感染症により委託先との協議開始が遅れ、動画作成の開始が遅れた。また、動画コンテンツに関して、意見聴取を予定していた患者・家族とのコンタクトが新型コロナウイルス感染症に伴う外出制限や面会禁止に伴い、当初予定していた方法での実施が困難となったため、代替方法の模索に時間を要した。現在、本研究の主たる関係診療科である泌尿器科に担当医師を設けて頂き、現下の感染状況下で実施可能な患者・家族によるコンテンツ内容の精選の方法を検討している。動画コンテンツの作成の遅れにより、これを用いた研究着手がやや遅れている状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は、ZOOMなどの非接触面談方法を用いた患者・家族からの意見聴取を試みて、動画コンテンツ内容を確定する。その上で、動画作成を委託する予定である山梨ニューメディアセンターに動画制作を開始して頂き、意思決定支援に用いる意思決定ガイドに準拠した動画の提供を行っていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症まん延に伴う緊急事態宣言の発出等に伴って、国際学会の開催が中止、延期となった。次年度以降に、オンラインでの再開が予定されており、本研究推進に資する学会参加のために次年度使用が必要となる。また、動画コンテンツの作成を山梨ニューメディア―センターに委託して実施する予定となっているが、コンテンツ内容の精選に関して、同じく新型コロナウイルス感染症の影響で遅れが生じたため、動画コンテンツの作成開始が次年度となる見込みである。これに伴い、次年度使用が必要となった。
|