研究課題/領域番号 |
20K18849
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
青木 拓也 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30631452)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | プライマリ・ケア / 総合診療 / 医療の質 |
研究実績の概要 |
国際的に、疾病構造の変化や医療の地域ヘの移行、医療費による財政圧迫などの背景から、従来のヘルスケアシステムからプライマリ・ケアに重点を置いたシステムへの移行が推進している。我が国でも地域包括ケアシステムの文脈から、プライマリ・ケアの機能強化が図られているが、諸外国と比較し、プライマリ・ケア機能と臨床指標との関連に関するエビデンスは非常に乏しい。本研究は、プライマリ・ケア機能と包括的な外来臨床指標との関連を検証することを目的とする。 本研究により、これまで不明だったプライマリ・ケア機能と包括的な外来臨床指標との関連が明らかになれば、プライマリ・ケアを担う医療機関の質改善活動やプライマリ・ケア医療者に対する教育プログラムの開発に寄与することが期待される。 本年度は、プライマリ・ケアの重要な臨床指標である、多疾患併存状態(マルチモビディティ)の患者における診断エラーを調査した研究、高齢者の予防接種を調査した研究を査読付き国際誌に原著論文として発表した。また患者視点の医療の質指標であるPatient Experienceを評価する外来患者対象の測定尺度として、Consumer Assessment of Healthcare Providers and Systems Clinician & Group Survey(CG-CAHPS)日本語版を開発した。さらに文献レビューによって、エビデンスに基づいた予防医療の包括的な質指標を抽出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究課題の第一段階である臨床指標の選定や開発過程が、当初計画よりも進展したため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降は、本調査として全国一般住民を対象としたサーベイを実施し、プライマリ・ケア機能と外来臨床指標との関連を検証する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は、調査にかかる経費が予定より少なくて済んだ。 次年度以降、全国一般住民を対象とした本調査のために用いる予定である。
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