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2020 年度 実施状況報告書

複合型放射線画像検査診断支援システム開発に向けた最適検査の推論手法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K18857
研究機関北海道科学大学

研究代表者

谷川原 綾子  北海道科学大学, 保健医療学部, 講師 (50711884)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードAI / 深層学習 / 放射線画像検査支援 / オントロジー
研究実績の概要

放射線画像検査における画像取得から診断までの一連のプロセスを支援する複合型放射線画像検査診断支援システムの開発を目指している。このシステムは、患者の主訴や病歴・治療経過等から、最適なMRIやCTなどの放射線検査の種類やその撮影手法を自動で選択することで、取得される画像の質・診療の質の向上が可能と考えている。研究期間の初年度である本年は、以下の研究活動を進めた。
①公開されている医学オントロジーや用語集を用いて医学専門用語を抽出するためのソフトウエアを開発し、その精度評価を実施した。医療文書6832件に対して、既存の形態素解析器と医学用語集を組み合わせたツール(従来法)と本研究で開発したツールをにより医学用語を抽出した。その結果、3000文(43.9%)において、抽出語数に差異がみられ、うち、2770文(40.6%)にて従来法の方が抽出語数が多く、これは過分割によるものが多かった。本研究で開発したツールは過分割の低減が実現できたが、「聴神経鞘腫」や「前庭神経鞘腫」にて「鞘腫」しか抽出できないなど、一部の用語で誤抽出がみられた。
②先行研究にて開発したEncoder-decoderによるMRI検査プロトコル推薦システムの最適パラメータの調査を進めた。入力文章における単語分割の方法を変えて予測精度が変化するかどうか実験を行ったところ、形態素、バイグラム、モノグラムの順でGold standardとの一致率が高くなることが明らかとなった。加えて、ベクトル次元数とイタレーションなどのパラメータの違いが精度に与えるかどうかについても検討を進めている所である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、Deep learningとオントロジーを組み合わせた検査プロトコルの予測支援ツールの構築を進めているが、そのうち、今年度は当初の計画通り、Deep learningによるツールの開発と精度向上に向けた検討を進めることができた。加えてオントロジーの構築、編集作業用の用語抽出器の開発にも着手することができ、一定の成果が挙げられたと考えている。

今後の研究の推進方策

本年開発した用語抽出ソフトウエアの改良を進めながら、研究計画通り、先行研究で構築した画像診断オントロジーをベースとした最適検査を予測するためのオントロジーを構築する。 加えて、最適MRI検査プロトコル推薦システムの精度向上にも取り組む。

次年度使用額が生じた理由

今年度はコロナウイルスの感染拡大の影響から、学会等がオンラインとなったことで旅費の執行ができなかったことが原因である。繰越金は次年度の論文投稿や学会参加に向けた諸費用に充てる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] What is the Best Word Segmentation Method for the Encoder-Decoder Model to Predict Optimal MRI Protocols?2020

    • 著者名/発表者名
      Yagahara A, Uesugi M, Tha KK, Ando D, EndoA A, Fujita K
    • 学会等名
      ECR2020
    • 国際学会
  • [学会発表] 「言葉」の解析と放射線技術の将来2020

    • 著者名/発表者名
      Yagahara A
    • 学会等名
      第76回日本放射線技術学会総会学術大会
    • 招待講演

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公開日: 2021-12-27  

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