研究課題/領域番号 |
20K18867
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
田中 雅之 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 政策医療企画研究部, 研究員 (90868803)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 多職種評価 / 初期研修医 / 評価尺度 / 360度評価 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、初期研修医向け多元的多職種評価型質問紙(CARC25forJR) の開発である。その研究の意義・医学的貢献の見込みを以下に記載する。2020年度より初期研修制度が大きく変わった。それに伴い、医師臨床研修指導ガイドライン-2020年度版-(以下、2020ガイドライン)が出された。2020ガイドラインには、初期研修医の到達目標が医学部コア・カリキュラムと連動し、一本化された特徴がある。具体的な研修の到達目標として、下記の表に示した通り、A項目として「医師としての基本的価値観」(プロフェッショナリズム)>の4項目、B項目「資質・能力」として9項目が挙げられた。このB項目は、チーム医療の実践や生涯に渡って学ぶ姿勢などが含まれており、コミュニケーションや医療に対する倫理性など重要な項目で構成されている。 A/B項目に対して多職種による定点的な評価を行うことガイドライン上で明記された実情がある。評価の具体的な方法に関してはガイドライン上では示されているものの複雑なため、評価方法に関して十分な理解と時間がないと困難であり、現実的ではないと現場からの声が既に聞かれている。 特にB項目に関しては、外的な評価が難しいと言える。 研究の方法として、本研究は3つのstepがある。①質問項目選定事業②教育事業③研究事業である。 質問紙作成事業に関して昨年度進捗の実績がある。質問項目の収集2020ガイドラインA項目としての4項目とB項目としての9項目の合わせた13項目に対して、再度質問項目を下記の方法で作成する予定であった。①プールA:専攻医用と同様に文献探索して集中②プールB:専門家会議による意見を抽出③プールC:2020年ガイドラインの評価領域に記載さたた内容を考慮した質問項目収集 という3つのプールのうち、①と③に関連する質問項目を列挙することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今後専門家で議論していく質問項目の過去文献の調査に時間がかかっている。ただし、今後の議論のたたき台になるため、この過程は極めて重要であった。
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今後の研究の推進方策 |
方法の質問紙作成事業の方法の②プールBにあたる、専門家会議による意見を抽出のためのミーティングを本年度中に行う。本ミーティングは今年度中に計3回繰り返す予定である。それらの意見を集約して今年度中に質問紙の完成を目指す。 完成した質問紙を用いて、実際に教育現場での運用を行う。そこで得られたデータの解析とまとめを来年度にスムーズに行うとができるように進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
専門家のミーティングの開催を行う予定であったが、実際には研究の進捗がやや遅れたことで開催できず、予算の変更が発生したため。
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