研究課題/領域番号 |
20K18868
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研究機関 | 一般財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会(医療経済研究機構(研究部)) |
研究代表者 |
浜田 将太 一般財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会(医療経済研究機構(研究部)), 研究部, 主席研究員 (80712033)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 高齢者 / 薬物療法 / ポリファーマシー / 在宅医療 |
研究実績の概要 |
高齢者の薬物治療における優先課題のひとつとして、不適切な多剤処方(ポリファーマシー)の解消が挙げられる。フレイルや要介護状態にある高齢者においては、薬物有害事象のリスクが薬剤の効果を上回る可能性が上昇するため、特に安全性に配慮した薬物治療の提供が求められる。
本研究では、在宅医療を受ける患者の薬物治療について、薬剤種類数や特に慎重な投与を要する薬物(potentially inappropriate medications、PIMs)に焦点を当てた検討を行っている。まず、文献調査として、在宅医療を受ける患者のポリファーマシーの状況について、これまでに実施された全国規模の質問紙調査や特定の地域におけるレジストリ等の観察研究に関する情報収集・整理を行った。
本研究で用いるデータは、全国の医療レセプトをデータベース化した匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報データベース(National Database、NDB)の特別抽出データとして取得した75歳以上の高齢者のデータである。これまでに、解析対象集団として、75歳以上の高齢者のうち在宅医療を受けた患者を特定し、処方薬データ等のデータクリーニングを行った。一時点での横断的な処方実態の評価の他、在宅医療を開始した患者に限定し、在宅医療の導入前後における処方変化に着目した検討も行っている。また、処方の見直しや終了の判断が難しいと考えられる胃瘻患者において、循環器疾患の管理・予防に用いられる薬剤等の処方実態についても評価している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
先行研究のレビューやデータ解析は順調に進んでおり、次年度は順次研究成果の公表を行っていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
データクリーニングを行ったデータの解析を進め、学会発表および論文投稿を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の流行により、当初計画していた旅費や研究補助員の雇用が不要となったことで次年度使用額が生じた。
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