研究課題
本邦においての認知症高齢者に対しての非薬物的介入の費用対効果を評価するためには、状態遷移モデルを構築し、徘徊の有無、徘徊発生までの時間やハザード比、それぞれの状態におけるQuality of lifeのスコア、発生する費用といったモデルに対する入力値を推定する必要がある。昨年度実施したSRから得られる結果については、国内での事例は存在しなかったため、日本で書かれた論文についての検索を日本語のDBで実施した。費用推計については、ナショナルデータベースを使用して探索的な費用推計を行い、本研究に応用可能な治療に関する費用の推計方法について検証した結果、推計可能なパラメータと、推計が非常に困難であるパラメータの特性が存在し、推計困難なパラーメータ(例:徘徊により発生したコスト)については、協力病院においてのカルテ情報から定義の設定を試みた。具体的には、協力医療機関で収集されるレセプトデータを収集・データベース化し、介入費用や有害事象の治療費などの直接医療費の推計をおこなった。コストデータについては、診療報酬点数の項目ごとに、医療資源の利用量と単価のデータをデータベースに入力し、費用構造を詳細に分析できるようデザインした。推定対象となる費用パラメータは以下と設定した:①協力医療機関で実施している徘徊対策の費用②徘徊によって生じる事故(例:転倒転落)に関する治療費用③治療終了後のフォローアップの医療費など。年齢、性別、基礎疾患、要介護度、重症度についてのデータも収集した。層別化を想定して、全体で500例程度の症例数を設定し、現在症例集積を進めている。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
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