研究課題/領域番号 |
20K18905
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
樋泉 道子 長崎大学, 熱帯医学研究所, 准教授 (00778623)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 百日咳 / seroprevalence / ワクチン |
研究成果の概要 |
べトナムの都市部と遠隔地で最近の百日咳感染の有病率とその関連因子を推定した。都市部であるニャチャンでは過去12か月以内の百日咳感染の有病率が、3~5、6~15、16~25、26~35、36~55歳で9.6%、5.6%、6.7%、2.1%、3.8%であった。遠隔地クアンガイでは7.2~11.4%であった。咳嗽、2週間以内の抗生剤服用、喫煙、百日咳の診断歴、発作性咳嗽を伴う咳が各々12か月以内の百日咳感染と正の相関を示した。いずれの鼻咽頭ぬぐい液からも百日咳菌は検出されなかった。百日咳菌はベトナムの都市部と遠隔地の全ての年齢層で循環している。今後継続的かつ標準化されたサーベイランスが必要である。
|
自由記述の分野 |
小児感染症学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、百日咳菌がベトナムの都市部および遠隔地で、幅広い年齢層、特に年長児、思春期年齢、若年成人で循環していることを明らかにし、乳幼児を百日咳から守るためには、現行のDPTワクチン4回接種の強化に加え、就学前・学童期の小児における追加ブースターワクチン導入で循環を抑制する必要性を示唆した。また、よりよい予防策を検討するため、継続的かつ標準化されたサーベイランスの重要性を強調した。
|