研究実績の概要 |
本研究課題において本年度は、Tokudome(Asian Pac J Cancer Prev. 2004)らが開発した食物摂取頻度調査票の妥当性・再現性を研究しているグループの協力のもと、利用可能炭水化物(でん紛、ぶどう糖、果糖、ガラクトース、しょ糖、麦芽糖、乳糖及びトレハロース)や食物繊維の習慣的摂取量の推定方法を検討した。 対象者は、日本多施設共同コーホート研究(J-MICC Study)の食物摂取頻度調査票の妥当性・再現性に関する研究に参加した男性と女性の約350名(35~69歳)である。食事調査(調査期間内の2回の47項目食物摂取頻度調査票、3か月ごとの3日間の秤量法食事記録による調査)はすでに終了しており基本的なデータクリーニングも終えている。 初めに「日本食品標準成分表2015年版(七訂)炭水化物成分表編」を精査し、食事調査に出現した食品をカバーしているかなどを確認した。現時点で炭水化物成分表に収載されていない食品については、他食品による代替を検討した。また2020年は、日本食品標準成分表が2020年版(八訂)に改訂される予定があり、検討対象の食物摂取頻度調査票が開発された当時の日本食品標準成分表に比べて、炭水化物関連の成分値や分析・算出法が異なってくると考えられたので、現在の食事調査データを再計算する必要があるかなどについて、国際的文献(FAO:INFOODS, IUPAC)を参照しながら議論した。
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