研究課題
若手研究
利用可能炭水化物とその7つの成分(でん粉、ぶどう糖、果糖、ガラクトース、しょ糖、麦芽糖、および乳糖)の推定摂取量について、47項目食物摂取頻度調査票(FFQ)の妥当性を5分割交差法で検証した。得られた相関係数の平均値は、男性で0.4~0.7、女性で0.3~0.6であり、各成分の中ではぶどう糖が低く、乳糖とガラクトースは高い傾向にあった。47項目FFQが推定する利用可能炭水化物の妥当性は男女ともに中程度であることが示唆された。
栄養疫学
近年、炭水化物摂取とさまざまな疾患や死亡との関連についての研究報告が増加している。炭水化物に含まれる成分の推定摂取量を用い、より詳細な影響の違いを検討することが求められる。本研究の対象集団では47項目食物摂取頻度調査票(FFQ)を使用して栄養素等摂取量を推定している。新たな栄養素摂取量の推定には妥当性の検討が必要である。本研究結果により、当該FFQを使用している他の集団においても炭水化物に含まれる成分の摂取量の推定ができれば、今後の炭水化物に関する研究の発展につながる可能性がある。